グリット(Grit)とは?

最近よく聞く「グリット」(Grit)とは、Grit: The power of passion and perseveranceの著者Angela Lee Duckworthによると、物事に対する情熱(passion)であり、また何かの目的を達成するためにとてつもなく長い時間、継続的に粘り強く努力することによって、物事を最後までやり遂げる力(Perseverance)のことです。

興味深いのは、グリットの中でのパッションは、一般的に考えられているような強い感情や、何かに取り憑かれたように物事に取り組むような態度を表すのではなく、コンパスのように行くべき道を示す役割をするもの、とだということです。つまりグリットに関するパッションとは、長期的に自分の目指すべきゴールを持ち続けること、を意味します。

グリットの高い人は、1)Interest 2)Practice 3)Purpose 4)Hope を高く持っている人だそうです。つまりは、「何か自分の興味のあることに情熱をもち、情熱がある事に対して日々研鑽をおこたらない。そして、自分の情熱を持っていることが他人への貢献にもなることにも喜びを感じ、たとえ失敗しても再び挑戦できる希望を持っている」ような人です。ちなみにどの程度の練習(訓練)が必要かというと、心理学者のAnders Ericssonは、傑出した能力を身につけるためには10年で10,000時間必要としています。

こうみてみると、グリットとは自分が心からやりたいと思うことを見つけて、それに向かってやり遂げる力、ということですね。それだけ聞くと、周りが見えないで一人歩きしてしまうイメージがありますが、練習や訓練を繰り返す際には即座のフィードバックが必要といっていることも述べておきます。

EQとグリットの関係は?

EQとグリットはどう関係しているの?と思った人も多いのではでしょうか。二つはある程度重複しますが、別のものとして考えると考えやすいと思います。

Angela Lee Duckworthの研究では、成功のためにはグリットの他に”Self-control”も必要としています。グリットが長期的に目的を持ちそれを達成する力であるのに対し、セルフコントロールは短期的に自分の感情を制御し、集中がそれたり気分にムラがでるのを防ぐ力、を意味します。EQの概念(Self-Awareness, Self-Management, Social Awareness, Relationship Management)はDuckworthのいうセルフコントロールを含み、それに加えてもう少し他人との関係構築に意味を置いた考え方と言えるように思います。

ちなみに、Emotional Intelligence の著者ダニエルゴールマンはLinkedinへ The Trouble with Grit という投稿をしています。そこで、グリットとEQのバランスが大切といっていますが、共感などの能力に欠いたリーダーはたとえグリットであっても成功できない例を紹介もしています。

グリットは最近は教育現場で特に注目を集めています。どうグリットな子供を育てるか?というのはなかなか答えの出ないところのようです。これを読んでいる大人の皆さんはどうでしょうか?自分はすぐ諦めちゃうなと思った時点で、もう少しだけがんばってみよう!と思えればそれだけで少しグリット度が上がりそうですね。