Microaggression(マイクロアグレッション)とう言葉を聞いたことがありますか?明らかに差別・偏見ではないけれど、そうともとれる微妙な言動のことを言います。意図的でなく、無意識のうちにとったり、言ったりしている言動も含まれます。

マイクロアグレッションの例としては:

  • どこ出身? という質問。(肌の色や、アクセントから、この人はその国の人ではないと想定している)
  • 黒人やメキシカン系人がお店にいる時に(従業員と思い込んで)どこに物があるか聞く。
  • メキシカンに見える人は(スペイン語が話せて当然と思い)スペイン語で話しかける。
  • インド系の人に(計算が得意だと想定して)計算を頼む。
  • 英語が上手ですね、というコメント(外国人に見えるのに、思ったよりも英語ができるという思い込み)。
  • 女性のお医者さんに(看護婦と思い込んで)「先生はいつくるんですか?」と聞いてします。

などです。ありがちじゃないですか?

こういったマイクロアグレッションは、お互いの人間関係、前後の会話、受け取る側がどういう気持ちになるか、によって必ずしも悪い物ではありません。たとえば、アメリカでyou speak good English! と言われたら、嬉しく感じるかもしれませんし、逆に、やはりネイティブのようには聞こえないのか、とがっかりするかもしれません。しかし、相手の声の抑揚や、態度から、褒め言葉ととれれば、いずれにしろ悪い感覚にはならないでしょう。

問題なのは、マイクロアグレッションが気に障る時や、行き過ぎのときです。こういう時にはどう対処したらよいでしょうか?アメリカの大学や職場では、ダイバーシティ(多様性)を重視した学生や社員教育の一環として、多様なバックグランドの人との付き合い方について学ぶ機会も多くあります。そういった場で教わったり、実際に人から聞いて役に立ちそうな対処方法を7つ紹介します。

1)すぐに反応しない:

反応ではなく、うまく「対応」できるようにするには、不適切な言動があったらとにかくすぐに反応しないで、一旦止まります。相手との関係、状況などから判断して、どう対応するか判断するようにしましょう。

2)質問を明確にする:

「今XXXといったけど、どういうこと?」「それ、本当?」と相手に聞き返します。そうすることで、自分の対応方法を決める時間稼ぎになったり、相手自体もこれは聞くべき質問ではなかったと思い直す可能性もできます。

3)第三者の意見を取り入れる:

グループで話をしている時には、不適切だと思われる質問は他の誰かに「Xさんはどう思う?」などと聞いてみるのと、自分から注意をそらすこともできますし、人によって意見は色々ということを質問者に促す良い機会にもなります。

4)理解を示す:

理解を示すというのは、とりあえず相手の考えに理解を示すということで、必ずしも同意を示すわけではありません。例えば、同僚が「Xはダメなやつだ!最近の若者は…」と言って来た時に、「そうだね、あいつはダメだ」というよりも「まあ、そいいうふうに責任をとらない人もいるから、一緒に働いている君も大変だよね」というように、気持ちに対して理解を示します。

5)自分の気持ちを示す:

自分に対するコメントが明らかに不適切なときは、「そういうことを言われると傷つきます、今後は…」のように自分の気持ちを示します。その場で言うと気まずいときや、グループのときは、後から個人的に伝えて今後起こらないようにすることもできます。

6)さらっと流す:

宗教や、政治の問題など、個人個人の信条で、深く議論しても仕方のない時は、さらっと流し、話を変えましょう。また、自分以外の人たちががそいいった話をし始めて、さらっと流せていないときには、ヒートアップしたときには、「まあ、個人個人色々意見もあるけど、仕事場だからここはこれくらいにしておこうよ」などと、中立的な立場で仲介してあげます。

7)異論をする:

「XXとおっしゃいましたけど、YYという見方もあると思いますが?」と問題に対して異論を唱えることもできます。この時に感情的にならないことが大切です。相手も意図的でなくコメントしている場合も多いので、あそうか、と引く場合も多いです。

いずれにしても、感情的にならず「対応」することが鍵です。相手を不快にさせるようなコメントを多く言う人の場合には、別に場を設定して相手に気づいてもらい、態度を改めてもらうようにすることも有効です。

最後に、自分が無意識のうちに、不適切なことを言ってしまった場合にはどうしたらよいでしょうか?相手が不快に思っていることに気づいたり、相手が怒ったりした場合には、素直に謝りましょう。防御的になりがちですが、今後の人間関係を壊さないためにも謝ることです。