先日ベビーカーを押しながらエレベーターに乗ろうとしたら、スマホに集中して全く周りをみていない人がいきなり後ろから来て、エレベーターにのってそのままドアを閉めていってしまった、という経験をしました。割り込みするな、周りをよくみろー!と心の中で叫んだのはもちろんですが、どうして歩いている時までスマホをしたいのだろう?と思った出来事でした。

同じような話で、運転している間に携帯をいじっている人も多く、アメリカのNSC(National Safety Counsil)が発表した2014年のinjury and fatality statistics and trendsによると、車の事故の約25%は携帯がからんだ脇見運転 だとか。運転をしながら携帯のメッセージをチェックしたり、電話をかけたりするのは非常に危険というのはわかっていてもやめられないんですね。

このように複数のことを同時にしてしまう(マルチタスク)をしてしまうのはなぜでしょうか?これは、人は毎日小さな即座の決断(例えば、今日の朝食は何を食べようか?この電話には出るべきか?など)をしていますが、そういった決断は考えて決断するというよりも、感覚的に、なんとなく決断し、つまりはほぼ無意識的に決断をしているということに関わっています。この無意識的な感覚のもとでは、人は自分への見返りがすぐに帰ってくることや、楽しいことを選びます。したがって、携帯のテキストを読んだり、ゲームをしたりということがやめられないということです。

ちなみに、興味深いことに、携帯を音声などで操作するハンズフリーにした場合でも、手で使う場合と比較して事故率に大きくかわりがないというホワイトペーパーがNSCから出されています。これは、いくらハンズフリーでもこのテキストにはどう返事しようか、この電話には出るべきか?などの携帯電話に関わる小さな決断をすることで、今アクセルを踏むべきか?前の車は減速したから自分も減速しようか?といった運転に関する小さな決断をすることに遅れが出るからだ、とされています。人の脳は1つの決断しかすることができないので、複数の作業を同時にすることで決断に遅れが生じるということです。(このことから、音楽を聞きながら勉強したり、運転するというのは、決断が関わらないので大丈夫といえます。ただし、何のの音楽にしようか?と考えるのは決断を要するために、他のタスクに支障をきたすということになります)。

運転などの明らかにマルチタスクにより危険も伴うようなことではなくとも、毎日の生活や仕事でも一つのことに集中していたほうが成果が良いという実験結果もでています。また、自分はマルチタスクができると思っている人ほど実は気がそれやすいだけで、実際にマルチタスクをした成果が高いわけではないという結果もあります。

こんなことを改めて知ると、私もついやりがちなマルチタスクをやめようと思いました。それは、「インターネットであることを検索している途中に、他のことを検索しだす」ということです。1つのことが終わったら次にうつる、とすべきで、そのためには、他のことを思いついたらメモに取っておいて今していることが完了次第する、ということをやってみたいと思います!

一般的によくありがちなマルチタスクとして、メールのチェックがあります。メールがたくさん来る人、返事をしなければならない人は、メールをチェックする時間を決めてそれ以外はメールも開かないなどで対応可能です。他には、先ほどの携帯。会議中や人と話している時に携帯をみていませんか?そんな時は、今すぐ読まなければならない内容か?と考えたり、自分が話している時に誰かが携帯をいじっていて不愉快な思いをしたことを思い出したりすると、自分でもやめやすくなるかもしれません。

皆さんはどんなマルチタスクをしてしまいがちですか?一回だけでも、一つのことに集中してやってみて、効率はどうか?自分はどう感じるか?など考えてみたらいかがでしょうか?