子供に朝ごはんをあげる時、自分が「シリアルと、トーストとどっちがいい?」と聞いた後、ふと、私が子供の時にはこんな風に聞いてもらわず「はい朝ごはんよ、食べなさい」という感じだったなあ、私も少し個人主義(individualism)文化の影響を受けているのかな、と思いました。

アメリカのような個人主義 の国では、自律性を尊重する文化で、決断の結果が自分に影響するのであればその決断は自分でするべき、という観点から、子供にも決断ができるように自然と選択肢を与えたり、簡単な決断は自分でするように育てます。決断は個人のもので、周りの人と無関係なのです。反対に、中国や日本のような、全体主義(collectivism)の文化では、和を重んじ、周りとの調和や年長を尊重するという文化で、親は子供を家族や集団の一員の中の調和で育て、決断も子供に一番と思われるものを親がします。

このように文化的背景を考えると、個人主義の文化で育った人と、全体主義の文化で育った人の決断の仕方が違うのは当然のこと、というのがわかります。このような文化的違いがあるということを理解していると、CQ(文化的知性)を向上させることになり、すなわち、色々なバックグランドの人の行動を理解しやすくなり、多文化の中での成功に近づきます。

CQを基本的に向上させるには、まずは興味を持つことが大切!ということについては以前のブログで触れました。その上で、文化的背景の違いを理解しておけば、よりCQ向上につながります。そこで、文化的背景として見られる違いで、これは知っておくと面白い!役に立つ!というものを3つ紹介します。

1)時間に関する違い

最高何時間人を待ったことがありますか?最近は携帯があるので遅刻の時には連絡がすぐ可能なので、そこまで待つことも必要ないかもしれませんが、私は昔、5−6時間は待ったことがあります!それは、ブラジル系の友達と待ち合わせをした時でした。
いつまでたってもこず、彼女の家に電話しても出ない。しばらくフラフラしていながら電話そしても出ない。結局数時間して電話をすると、「あ、今起きた、これから行く」でした。

仕事ではここまでの例はないかもしれませんが、時間の観点の違いというのを感じたことのある人は多いと思います。文化的背景に関わらず、時間にルーズな人を時間に正確にすることが難しいのも事実です。こんなときにどうしたらよいかというと、相手の文化的背景を理解して、自分の時間に関する観念に余裕を与えることです。

私は(時間に正確なタイプですが)、Clock time 対 Event time という概念を理解してからは、時間にルーズな人に対して許容がしやすくなりました。時間に正確な文化では、Clock Time 時計の時間を元に動いているのに対し、そうでない文化では Event time 時計の時間はおおよその目安である、という考えです。時計の時間に基づいて行動しない文化の人の多くが、「自分でコントロールできない何か(渋滞、家族の病気、もっと重要な事)が起こるかもしれないから、スケジュールは立てるけど、変わって当然」という考えで動いています。

そういう知識があると、

  • ミーティングなどは余裕を持ってセッティングする。
  • そのミーティングの重要性や、来なかった時に何が起こるかなどを事前によく説明しておく。
  • 来てくれた時には本当に感謝する。(時間にルーズな文化では、時間通りに来たということ自体がとても労力のいることでもあるから)

などで、自分があまりに頭にこず、また相手の感情も逆撫でせずに、対処しやすくなります。

2)直接的、非直接的なコミュニケーション方法

昔、イギリスが本社の外資系企業で、イギリスから派遣されてきていた人と同じ部署で働いていました。イギリスが本社とはいえ、アメリカが一番大きい市場ということもあり、その会社ではアメリカ人とのやりとりも日常的にありました。ある日、私の上司が「まったくAさん(UKから来ている人)の言いたいことが回りくどいんだよなー、もっとはっきり何がいいたいか言ってくれればいいのに」と言っていました。イギリス人は(日本人のように)言いたい事を包み隠していう傾向があるということでした。

そのAさんにも色々聞いてみたところ、「英語で会話できるけど、アメリカ人と仕事をする方が、日本人とするよりももっと大変」と言っていて、面白いなあ、と思いました。

もう一つついでに、面白いと思ったのは、日本人は直接的な表現を避ける文化ではありあますが、英語で話す時には、母国語でないために間欠的に物事を言う傾向にあり、英語で書く時には日本語で書く時以上に回りくどく書く傾向にあるようです。

3)Being vs Doing

北欧系の国はBeing の文化であると言われています。人生を楽しむために仕事をする、という考え方です。多くの北欧の国では労働時間が週35時間なのもそのためで、35時間の中で効率良く仕事を終わらせようという考えがあります。

逆に、アメリカや日本などはDoing の文化で、パフォーマンスや結果を出す事に重きがあり、仕事は人生の一部であるという考え方です。仕事が充実してなかったり、職を失うと、自分の価値もなくなるように感じたりもします。

アメリカでWhat do you do?というと、仕事を何をしている?という意味になりますが、他の国では必ずしもそうとも限らないという話を聞くと、確かに、と思いまね。中国がBeing の傾向が強いということを聞くと、中国人の仕事に対する見方が、日本人と違うということも理解しやすくなります。

他にも、皆さんが気づいた面白い、役に立つ違いがあれば紹介してください!