EI ともEQとも呼ばれる心の知能指数。社会的に成功を収めている組織のリーダーには心の知能指数が高い人が多いと言われています。私たちも経験から、単に勉強ができるだけの頭のよさでは社会的な成功を収めるのは難しいことは知っています。では、具体的にはどういった知能がEIに含まれるのでしょうか? ダニエル・ゴールマンはEIを説明する枠組みとして、以下の5つを挙げています。

  1. Self-aware 自己認識:自己認識力の高い人は、自分が今どんな気分(ムード)か常に認識しています。自分の気分を認識すると、気分によって態度や決断が変わることがなくなます。さらに、それによって自分への自信がうまれます。また、自分の長所や短所をきちんと理解したうえでうまく活用することができます。
  2. Self-regulation 自己規制:自己規制が高い人は自分の気分をうまくコントロールすることができます。それにより、衝動で動くことが少なくなります。怒りやストレスもうまくコントルールすることができます。
  3. Motivation 動機づけ:高いモチベーションを持てる人は自発的に行動できます。変化にも柔軟で、チャレンジ精神もあります。長期的な目標にもモチベーションを保つことができます。
  4. Empathy 共感:他人の視点に立って考えることができること。共感力の高い人は口に出さなくとも場の雰囲気を読むこともできます。たいてい聞く能力が高く、他人を尊重するため、固定観念で他人を評価することが少ないのも特徴です。
  5. Social Skills 社会的技術:高いソーシャルスキルを持った人は、チーム内で揉め事を起こさずに働くことができます(協力的)。他人を助けることを重要視し、説得、交渉もうまくできます。

EQは向上させることができるのでしょうか?ずばり、EQは向上可能ではありますが、何かを変えたいという強い意志と信念が必要です。これは、ダニエル・ゴールマンのブログでも語られているように、脳は毎日の行動や経験によって再形成されていくという脳の可塑性(Neuroplasticity)に基づています。つまりは、習慣づいた考え方や行動は脳のニューロンですでに形成されて覚えられているために、それを変えるには強い意志と繰り返しの行動によるニューロンの再形成が必要だということです。

では、具体的にはどうしたらいいのでしょうか。

  1. 自分がどうなりたいのか(理想、夢、ビジョン、目標)を明確にして、自分を動機づけさせる。(脳を活性化させて、モチベーションを高める):この理想の状態を常に意識して、脳を活性化させておくことが、自分の目標へのコミットメントを高めることにつながります。
  2. 今の現状がどうなのかを理解し、自分の理想とギャップを見る。:これを実際するには、他人からのフィードバックが欠かせません。家族や同僚などからフィードバックをもらい
  3. 向上プランを立てる。:誰の協力が必要か、どんなトレーニングが必要か、など。メンターやコーチなどをつけて、一緒にプランを立てたり、進捗状況を確認したりするのも有効。
  4. 実際に行動におこしてみる、実際にやってみる。

とくに重要なのは、理想の自分と現実の自分をみたとき、実際の行動プランを細かく立てることです。例えば、目標としてもっと時間を効率的に使いたい、としたとします。現実の自分の評価を他人からもらって、会議に遅れてくることがある、結果は良いがリサーチに時間がかかる、などのコメントがあったとします。その場合にはまずは小さな行動目標として、会議に遅れない、というのをプランとして立て実行に移すことができます。それができるようになったら次に、リサーチにかける時間を事前に決める、などの行動プランに移ります。このようにすることで、達成感や満足感が次の目標へのモチベーションになります。

もちろん、生まれや育ちによってEQのレベルは人それぞれで、高い人もいれば低い人もいます。一つ言えるのは、自分の社会性や自己認識を向上させたいと思っている時点で、自分を振り返っているわけですから、あなたのEQは比較的高いといえます!そんなあなたは理想の自分にも一歩近いですね。