ソフトスキルとは何かを理解するために、まずハードスキルとは何かを定義するとわかりやすいです。ハードスキルとは、目にみてわかる、もしくは定量できる技術をいいます。たとえば、学位、資格、プログラミング、会計、語学力、機械の操作や整備、データ分析などです。それに対してソフトスキルはハードスキルとは異なり、簡単には定量化できないスキルをいい、多くの場合人間関係を築くのに役立つスキルです。

ソフトスキルは何かとい公式なリストはあるわけではありませんが、様々な文献をもとに私がこれと思うソフトスキルを ここ にまとめました。

あなたが会計士を探すときにはどのような基準で選びますか?会計士として必要な教育、資格や経験などを確認するでしょう。そのあと、同じようなバックグランドの人が数人いた場合どの人を最終的に選びますか? 他の人からのレビューを読んだり、実際に直接話してみることで、質問に適切に答えてくれる、時間や締め切りを守る、高い倫理観がある、などのスキルの高い会計士を選びませんか? このように、資格や経験などのように目に見えないソフトスキルを高くもつことで、自分を他の人から差別化でき、ビジネスの世界では高く評価されます。

また、多くの企業が業務を自動化したり単純作業を外注して、労働市場も競争が激しくなってきています。そのため、高い給料のポジションは、自動化できない、人間の頭でしか解決することのできない能力をもったポジションになります。たとえば、複雑な機械作業でもある程度の自動化が完了すれば、多くの高い知識を持ったエンジニアは必要なくなり、重宝されのは高い知識を持ちつつも外部とのコミュニケーションがうまくとれる、変化に柔軟に対応できる、といったソフトスキルの高い人になります。

以下は、多くの会社はソフトスキルの高い人を探すのは容易ではないというWSJの記事からの引用です。

”nearly 900 executives last year, 92% said soft skills were equally important or more important than technical skills. But 89% said they have a very or somewhat difficult time finding people with the requisite attributes.

向上可能です。ただし、変えたいと思う強い信念と、繰り返しによる実践(練習)が必要です。

ソフトスキルうち主要概念で、よく研究されているのはEQ(心の知能指数)です。その提唱者ダニエルゴールマンがその概念を提唱して以来、EQの向上についても色々研究されています。脳のシナプスは新しい入力が入ると変化が可能ですが、その全ての回路を新しくするには繰り返しの入力が必要なため、ソフトスキルのような習慣化した行動/スキルを改善するには、意思と繰り返しが必要なのです。

ダニエルゴールマンのウェブサイトのQ&AでEQ改善について触れています。

Q: You explain that emotional intelligence has four parts: self-awareness, managing emotions, empathy and social skills. Is it possible to enhance them, with practice or training?

A: Emotional intelligence competencies are learned – and can be improved at any point in life. But first you have to be motivated – ask yourself if you really care. Then you need a well-structured learning situation where, for instance, you have a clear picture of what you want to improve, and can practice specific behaviors that will help you enhance the targeted competence.

ソフトスキルは以下のステップを踏むことにより向上が可能です。多くのソフトスキルは私たちの日々の生活の中で既に習慣化しているので、変えるには強い意志が必要です。コーチは、ソフトスキルを変えるプランを立てるサポーターとして、意志を貫くためのパートナーとして役立ちます。ハーバードビジネネスレビューの記事によると、良いコーチングによってEQは向上可能です。

ソフトスキル向上の5ステップ

1)まずは、変えたいと思う強い気持ちが重要です。そして、変える、向上させることによって、将来自分がどうなりたいのかをイメージします。

例えば、いろいろな同僚と自然と会話ができるようになりたいと思っている場合は、いろいろな同僚と自然と会話ができることによって将来何をえられるのか?例えば、社内ネットワークを作って他の部署へ移りたいのか、出世したいのか、などです。

2)関連する本を読んだり、セミナーに参加するなどして、自分が改善したいスキルに関する情報をえます。

本を読んだだけでは改善することはできませんが、自分のモチベーションを上げておくのに役立ったり、日々の生活の中で自分の悪い習慣に気づいたりできるようになつたりするのに役立ちます。上の例では、コミュニケーション改善の本を読んだりすることで、コミュニケーションの基本について学ぶことができます。

3)フィードバックをもらう。他の人からフィードバックをもらうことが大切です。多くの場合、他の人からのフィードバックと自分の評価にはギャップがあります。

自分の今のコミュニケーションのスキルがどうなのか、自分での評価と、上司や同僚からの評価をもらいます。

4)具体的な改善のための計画をたてて実行する。

自分で計画をたてるのもいいですが、ラーニングパートナーや、コーチなどと一緒に、改善点や次へのステップを話し合うのがベストです。自分だけだとつい面倒になって元の習慣に戻りがちです。フィードバックの内容にもよりますが、上の例の場合には、例えば会議に行ったらいつもと違う席に座っていつもは話さない同僚と話をするようにする、その時には相手の話に集中する、などが具体的な計画になります。意識的にそれを繰り返し、何ができたか、できなかったか、次はどうすべきか、などを評価して少しずつ高い目標を設定していきます。

5)自分のスキルが自然にできるレベルになるまで常に練習を意識する。

だんだんと同僚との会話が自然にできるようになったら、同僚だけではなく、外出した時にたまたまあった人とも自然な会話をしてみるなど、いろいろな場面で応用して、自然な会話ができるようになるまで練習することができます。

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